2006.03.15 お別れの印
小学6年生の頃、同じクラスの中にとても仲良くしてくれる女の子Nちゃんがいました。私が声を発しないのを気にしてないような感じで、いつも話しかけてくれました。私は、笑顔を出したり首振り動作で受け答えをしていました。

卒業間近となったある日、図工の時間で紙粘土を使った授業をしていました。Nちゃんは私に、「卒業の記念にあげるね」と言って、紙粘土で作った女の子の人形をくれました。きちんと色も塗ってあって、綺麗に仕上げてありました。私は、それを笑顔で受け取ったのでした。

小学校を卒業し、中学生になりました。エスカレーター式にみんな同じ中学へ進学。クラス発表があり、Nちゃんと同じクラスになったことを知りました。入学してすぐのある日、私はNちゃんとお話をしようとNちゃんの席に行きました。今までだったら話しかけてくれていたはずのNちゃんに、なんの反応もありません。じっと前を向き、私の顔を見ようともしないのです。

私はNちゃんの机の横に10分ほどたたずんでいたでしょうか。その間、ずっと無視され続け、そのまま何もないまま私は自分の席に戻ったのでした。自分は捨てられたのだ、と感じました。それは本当に突然でした。けれど、なぜかそんなにショックではなかったのです。もともと誰にも相手にされないことに慣れていた私は、Nちゃんと仲良くなる前の状態に戻っただけだったのだから。

Nちゃんにはその後、親しい友達が出来て楽しそうでした。小学校卒業記念にNちゃんにもらった人形は、もしかしたら彼女からの
”お別れの印”だったのかもしれません。その人形は、実家のどこかに眠っているはずです。なぜか捨てられない思い出です。


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