私が保育園時代の出来事です。

保育園では、毎月「お誕生日会」という会がありました。その月が誕生月の園児を対象として、その子供達の保護者も招いてのお誕生日会を開催してくれるという、園児にしては一大イベントです。例に漏れず、私もお祝いされる時が来ました。お祝いされる園児はステージに上がり、並べられたイスにちょこんと座り、見せしめの刑となります(笑)

どういう進行でどうなって終わったのかは記憶にありませんが、1人ずつ「大きくなったら何になりたいですか?」という質問をされる場面があったのは覚えています。順に答えていって・・・いよいよ私の番。

先生 「るいちゃんは、大きくなったら何になりたいですか?」

私  「・・・・・」

先生 「さあ、何になりたいのかな?」

私  「・・・・・」

こんな状態がちょっと続いた後、最後は先生が勝手に、

「るいちゃんは、保育園の先生になりたいそうで~す♪」

と言ってのけました。会を進行しなければならない先生の立場からすれば、それは仕方のない苦肉の策だったのでしょう。その時私は、ステージの上からじっと母親の顔を見ていたような気がします。そして私の番が終わり、隣の園児の言葉を聞きながら、「私は保育園の先生になりたいのか。」と思ったりしていました。なぜ先生にマイクを向けられた時、何も話さなかったのか未だによくわからりません。おそらく、すでに場面緘黙を発症していたのだとは思います。

私自身はそんなに悪気はなかったのだけれど、家に帰って母親が、「るいは何も言わなかったねえ。」と話してるのを聞いて、自分はとても悪いことをしたのだ、という気持ちになり胸が痛くなったのを覚えています。あの時、私は話さなかったのか、話せなかったのか?この症状は、のちのちまで後を引くこととなりました。

楽しいはずのお誕生会。私にとっては全く楽しいものではありませんでした。

話はちょっと反れますが、この日以降、私は誰かに「将来の夢は?」と聞かれると、「保育園の先生」と答えるようになっていました。だって、そういう風に答えさえすれば、「何か言いなさいオーラ」から開放されるんだもの。子供ながらにその場しのぎの手段を既に会得していたのでした。



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