トラウマとは 

2006, 01. 15 (Sun) 07:59

正しくは、PTSD(Post Traumatic Stress Disorder)=心的外傷後ストレス障害といい、日本では阪神大震災に遭われた方々が、さまざまな心の不調を訴えることから注目されはじめました。最近では、新潟の少女が9年間も監禁された事件で、PTSDという言葉がマスコミではっきりと使われていました。

PTSDに関する研究の本場はアメリカで、ベトナム戦争後の帰還兵士の心の治療でその研究が進められました。トラウマとは人の対処能力をはるかに超えた体験によって、脳(扁桃核という部分)に強烈な記憶が刻まれ、その体験がその人の行動や思考に永続的、無意識的に作用するようなできごとや状態をいいます。

人間は元来が動物から進化した生き物なので、本能的に一度恐怖を味わうと以後、その恐怖を受けた出来事から逃れようとします。大脳で安全だと判断するよりも早く、この扁桃核が警報を鳴らすというしくみです。このしくみはサバイバルの原始時代には人間が生き延びるためには不可欠でしたが、現代社会では逆に人間関係を破綻させたり何気ない生活を妨げたりしてしまうのです。

PTSDの症状は、うつ病と似ており、食欲不振や不眠、頭痛、無力感などがあげられ、例えば交通事故によるトラウマでは、自動車に乗るのが怖くなり、その当時の状況を無意識的に思い出し(フラッシュバック)、悪夢となって現れることもあるそうです。そのため、薬物やアルコールに依存してしまうなどの悪循環に陥りやすいことが指摘されています。

治療法としては、明確な治療法がまだ確立されていないのが実状で、うつ病と同じような薬物による治療や、同じような境遇を持つ人々が、各自のトラウマについてつぶさに話し合う(グループセラピー)などの療法が中心のようです。

参考文献 「トラウマ」(デイビッド・マス)、「EQ~こころの知能指数」(ダニエル・ゴールマン)


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