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Kちゃんが気になる
前回の記事「Kちゃんとの出会い」の続きになります。

中学2年生に進級したある日、突然私に「友達になろう」と言ってくれたKちゃん。その場では首を立て振りしてOKした私でしたが、その言葉が真実なのかどうか正直疑問でもありました。

単なる気まぐれでそう言ってみただけかもしれない。たとえ数日、一緒にいてくれたとしてもすぐに離れていくんでしょ。今までの人達がそうだったように。

「友達になろう」と言われて嬉しかった反面、そんな風に考えていたのも事実です。同級生の子に慕われた経験がほとんど無かったので、私の同級生に対する信頼というか親しみというか、そういったものがゼロに等しかったのだと思います。学校での行動が全て受身の生活だったこともあり、自分からアクションを起こすことがまずありませんでしたので、周りの子が私に近づこうとしないのも、私と関わりを持とうとしないのも、他ならない私自身の一連の態度がそういう状況を作り出していたからだと、大人になった今でこそ認識できるのですが、緘黙症の現役当時は、(自分は悪いことをしていない)という意識が常にあったものですから、自分より周囲の方を否定する傾向があったように思います。

さて、単なる気まぐれではないか?と私に思われていたKちゃんですが、「友達になろう」と言ってくれた日から、何かにつけちょこちょこと私のところに来ては声を掛けてくれるようになりました。教室の移動の時とかも「一緒に行こう」と誘ってくれたり、休み時間にも一緒にいてくれたり。Kちゃんはおしゃべりが大好きな子で、ちょっと早口なところがあったのだけど、すごくかわいらしい高い声質だったんですよね。なので、話し声を聞いているとまるで鳥のさえずりのように聞こえる時がありました。根が明るい子で、同じ小学校出身の子を中心に友達も数人いました。友達がいっぱいいるにも関わらず、私に声を掛けてくれたんですよね。

私とKちゃんは別の小学校出身だったものですから、Kちゃんの友達と私との面識は全くありませんでした。なので、Kちゃんが私と一緒にいる時は、Kちゃんの友達は遠巻きに別行動っていう感じ。Kちゃんが私といる時はいつも2人きりになっていました。私的には、休み時間に誰かと一緒にいられるっていうことは初めての経験で、とても新鮮で、楽しい時間だったのですが、今思えば、その間、Kちゃんが今までの友達と一緒にいる時間が減るわけですから、大変な犠牲を払ってまで私のそばにいてくれたんですよね。当時は、気持ちに余裕が無くて全くそういう考えさえ浮かびませんでしたが、そう思うと、本当に頭の下がる思いです。

Kちゃんと2人きりの時は、どんな会話をしていたのか思い出せません。
たぶん、緊張していたんだと思います。いずれにしても、Kちゃんから一方的に話し掛けられて、それに対して首振りで反応していたような気はします。声は出せないけれど、ニッコリと笑うぐらいはできたので、首を振ったり笑顔を見せたりそんな感じでのコミュニケーションだったように思います。まともな会話にならない私に話し掛けてもKちゃんはおもしろくなかっただろうにと思うのですが、小学校が違っていたこともあり、私のような人間に遭遇したことが初めてで、緘黙児をとても珍しく感じていたのかもしれませんね。最初はKちゃんの興味本位もかなりあったのではないかと思います。

けれども、Kちゃんが他の同級生と違っていたところは、そんな私に対する興味が全く衰えなかったことでしょう。本当に、毎日毎日、私に声を掛けてきてくれたのです。登校すれば「おはよう!」から始まり、ちょっと時間があれば私の席のところまでやって来てくれて、一言二言でも話し掛けてくれるんです。

最初はKちゃんに対して警戒していた私でしたが、毎日接してくれるKちゃんにいつの間にか親しみを感じはじめていました。今まで同級生に無関心だった私が、Kちゃんのことが気になりだしたのです。Kちゃんが私のところにいる時はもちろん、Kちゃんが私以外の友達と会話したり、笑ったり、その他の態度や一連の行動、ちらちらとKちゃんのことが目に留まるようになりました。

Kちゃんの私に対する態度は、明らかに他の同級生たちとは違っていました。
私はKちゃんに、「何で話さないの?」「話してみて!」と言われたことがありません。もちろん、変人を見るような眼で見られたこともありません。Kちゃんは初めて私と出会った日からずっと、他の友達と接する時と変わらない態度で私にも接してくれました。私には、それが何より一番嬉しいことでした。

「特別視されない」ということ。

それは、場面緘黙児である私自身が一番望んでいたことだったように思います。
Kちゃんの誰に対しても変わらない態度が、(私も同級生と同じ存在なんだ)ということを認識させてくれ、そして何より、私自身が場面緘黙児であることを少しずつ忘れさせてくれる第一歩となったのでした。


続きの記事は後日UPしますね



テーマ : 緘黙症
ジャンル : 心と身体

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(非公開コメント受付不可)

こんばんは。お久しぶりです♪

素晴らしいお友達に恵まれたのですね!
中学時代に経験した事って、良い事も嫌な事も、
本人が望む望まざる関係無しに、今後の人生に
大きな影響を及ぼしてくるので、こういう出会いが
有った事、本当に良かったですね。
里さん、こんにちは!来ていただけて嬉しいです^^

子供のころの影響って本当に大きいと思います。
中学でKちゃんに会わなければ、絶対今の私はいなかったと思います。

「人は必要な時に必要な人(物)と出会う」って聞いた事があるのですが、
まさにKちゃんは私にとって必要な人物だったと実感しています。

今後もKちゃんとのことをいろいろ記事にする予定ですので、
良かったら読んでみてくださいね!
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るい

Author:るい
場面緘黙・複数の恐怖症・吃音などの経験を持つ主婦。タイトル下の文にある「中間族」とは、自己診断で場面緘黙・恐怖症と知りつつも治療を受けるほどではなく、かといって世の中を上手く渡れない、そんな中間の立場で生活している自分を例えた言葉。知らない場所・空間の中にいるのが苦手。人や環境に慣れるまでに時間が掛かり、その間は会話がなかなか成立しない為、第一印象で「大人しい・根暗・変な人」と思われがち。基本的に面白いこと大好きな明るい性格。慣れればよく喋りますが、文字の方が自分を出せてる気がします。喋るより書く方が好き。

★息子(ゴン)の紹介・・・今春から高1の15歳。運動苦手・勉強苦手・生真面目・大人しいという性格上、未就学児の頃から小学卒業まで嫌がらせなどのトラブル多数。小5、小6の2年間、学級・学年崩壊を経験。嫌がらせ・いじめ・暴力による怪我やトラブルが日常的に。クラスが落ち着き始めた頃、元友達からのストーカー行為により、ストレス性胃炎での遅刻、欠席が頻繁に。区域外の中学で心機一転、すぐに友達も出来、順調に思えた中1の5月、左足不随をきっかけに不登校に(後に心身症と判明)。同7月、WISC-IVでLDと判明。発達性協調運動障害の傾向も。約1年間の通院・カウンセリングを経て徐々に登校日数が増え、中3は欠席ゼロで中学を卒業。推薦入試で第一志望の高校合格をゲット。現在は元気に登校中。

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