RA・SHI・KU
”中間族”な私の、緘黙症・恐怖症などの体験談・過去の思い出、自己分析を兼ねて自分なりに調べた情報、子宮筋腫の通院の話、中学で不登校を経験した息子の幼少期から現在の近況など。自分らしく生きていくことを目指しています。
2019.03.07 (Thu)
「NNNドキュメント」で吃音を取り上げていました
2019年3月3日(日) 24:55放送NNNドキュメント'19「吃音~100人に1人の伝え方~」
吃音【きつおん】・・・どもり。話し言葉が滑らかに出ない。発話障害のひとつ。(出典:国立障害者リハビリテーションセンター研究所)
吃音は100人に一人が悩んでいるといわれ、精神障害に分類されます。症状によっては精神障害者手帳の取得も可能。吃音の人それぞれに言いにくい言葉があり、別の表現で言い換えることも多い。原因は解明されていない。
名古屋には全国でも珍しい「特定非営利活動法人つばさ吃音相談室」があり、吃音で悩む様々な年代の方が全国から通っているとのこと。ここで受けられる訓練方法は、話すときに腹に力を入れ声を出しやすくする、というもの。相談室代表の方のコメント「吃音の完治は難しいが、”見えないようにすることができる障害”ではないかと思う」
番組には主に、二人の吃音者が登場していました。
1人目は、小学生の一人娘を持つお父さん(番組内では名前が出ていましたが、Aさんとします)。Aさんは、娘さんが夜熱を出した時、救急病院へ電話するもうまく伝わらず電話を切られた経験があるとのこと。「話す際の恐怖や恥ずかしさが生きづらさを助長する」と言います。仕事が変わるたびに新しく覚えなくてはならないが、わからないことがあっても聞くことができなかったため、50社以上の職場を転々とした経緯も。現在は、吃音に理解のある職場にたどり着き、落ち着いたとのこと。(良かったですね!)ゆっくりした口調ではありますが喋れていますので、吃音のことはオープンにしようとは思わないけれども、隠そうとも思わないと今は考えているようです。ご自身の経験から、「吃音は、コミュニケーションをとるうえでの障害だが、練習であるレベルまでは克服可能な障害だと思う」と仰っていました。
2人目は、就活中で、営業職に就きたい東京の大学生(ここではBさんとします)。就職活動を始めるにあたり、障害者枠での採用を考え、障害者手帳をと思い病院へも足を向けたことも。しかし、「吃音は障害じゃない、障害者手帳に頼ってほしくない」という母親の意見に耳を傾けた結果、障害者手帳の取得を断念。”吃音があります”と伝えながらの面接。不採用が続き、就職活動は難航。結局、希望していた営業職はあきらめ、別の職種での採用をいただきますが、他に選択肢があるならとその後も就活を継続中とのことでした。
Bさんにとって、吃音はマイナスでしかないとのこと。「特別扱いをしてほしいわけではない。知ってもらうだけで十分」と。こういった番組により、吃音のことがもっともっと世間に認知されるといいですね。当事者たちの生きづらさが少しでも解消されることを願わずにはいられません。このお二方のケースを少し垣間見ただけでも、辛さ、苦しさが伝わってくるようでした。吃音症状は、外見からはわかりません。吃音は目に見えないため、余計に厄介な側面もあるように感じます。
私自身も、このお二人ほどではないかもしれませんが吃音の経験もありますし、身内でも数名の吃音者もいますので、他人事には思えず、番組を拝見していました。偶然ですが、Bさんと同じく吃音者で、就活していた大学生の甥っ子もいたため、ちょっと気持ちがリンクしてしまいました。やはり、面接で言葉が詰まったり出なくなたりすると不採用にされるらしいです。「採用したいんだけど、その喋り方、どうにかならない?」とストレートに言われたこともあったとか。甥っ子の場合、仕事を選んだところでどうせ落とされるからと、やりたい仕事ではなく、あまり話さなくて済む仕事を選び、早々に採用をいただいていましたが。。。
この番組では扱っていませんでしたが、私の甥っ子は、自分が吃音者で、うまく話せない時に便利だからということで、どこかで知ったらしく、「ヘルプマーク」を利用しているようです。ヘルプマークとは、義足や人工関節を使用している方、内部障害や難病の方、または妊娠初期の方など、外見から分からなくても援助や配慮を必要としている方々が、周囲の方に配慮を必要としていることを知らせることで、援助を得やすくなるよう作成されたマークのこと。私も甥っ子が利用するまで知らなかったのですが、電車利用時や病院へ行った時などに意識してみると、すぐにヘルプマークをバッグにぶら下げている人を何人か見つけることが出来ました。駅や病院などで無料配布されているからでしょうか。
東京発の「ヘルプマーク」は、平成31年3月1日時点で 京都府・和歌山県・徳島県・青森県・奈良県・神奈川県・滋賀県・大阪府・岐阜県・栃木県・広島県・北海道・秋田県・愛媛県・島根県・兵庫県・鳥取県・静岡県・山梨県・三重県・香川県・長崎県・宮崎県・佐賀県・富山県・長野県・高知県・愛知県・埼玉県・岩手県・山形県・沖縄県・福島県・宮城県・山口県で導入されているようです。もっともっと広まってくれるといいですね。
この番組を見逃した方。再放送がありますよ^^
再放送
3月10日(日)11:00~ BS日テレ
3月10日(日)5:00~/24:00~ CS「日テレNEWS24」
「特定非営利活動法人つばさ吃音相談室」のホームページを見ましたら、なにやら本が出版されたばかりとのことなので、ご紹介しておきますね。
吃音: 伝えられないもどかしさ




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